やめてもいいんだよ

不妊治療の備忘録

治療費(保険適用前)

2022年4月から、不妊治療が保険適用になったことは、ニュースでもよく取り上げられていたので、知っている方も多いと思います。

この時保険適用になったのは主に体外受精です。

それまでは体外受精は全額自費である代わりに、条件を満たせば助成金をもらえるというシステムでした。

 

私は保険適用後まで体外受精をするのを待つか悩みましたが、結局は待たずに、2022年1月~開始しました。

ということで、すでに保険適用になっているのでこれから治療される方の参考にはならないと思いますが、一応私の治療費のことを残しておきたいと思います。

 

 

2022年3月~の周期分

◆採卵期◆

・注射(自己注射含む)、検査等:94,940円

・採卵、管理費等:85,784円

合計:180,724円

 

体外受精期◆

・顕微授精費:275,000円

・凍結保存費:58,300円

合計:333,300円

 

◆移植期◆

ホルモン剤、検査等:43,285円

胚盤胞移植手術費:147,730円

合計:191,015円

※移植は4月でしたが、3月からの一連の治療ということで、保険適用対象にはなりませんでした。

 

◆着床期(不妊治療クリニック卒業まで)◆

ホルモン剤、検査等:70,813円

合計:70,813円

 

すべての合計:775,852円

 

 

前回凍結までできずに終わってしまった1月の周期の486,434円を足すと、

1,262,286円…!?

 

(ちなみに、採卵後から通い始めた鍼灸院費もある。まあこれは完全に任意ですが、実は今もずっと通い続けていて、月に15,000~40,000円ぐらいかかっている……)

 

改めて書き出してみると恐ろしい…

(でも当たり前やけど何度も経験している方は当然もっとかかっているわけですが…)

 

 

 

そして助成金ですが、結論から言うと私の場合、大阪府からの助成金が1回あたり30万円、今住んでいる市独自の補助金が1回あたり5万円、対象となりました。

なので1月分と3~4月分の2回で35万円ずつ返ってきたので、自費は1月で136,434円、3~4月で425,852円、合計562,286円だったということになります。

 

府からも市からも助成金がもらえて、払った分の55%ぐらいを賄えて私はラッキーな方だったと思います。

 

というのも、令和1年までは、世帯年収730万円以上ある夫婦は、助成金の対象外という所得制限がありました。また2回目以降は助成金額は30万円ではなく15万円でした。

それが、令和2年度に所得制限が撤廃され、2回目以降も助成金額が30万円のままというふうに条件が拡充されました。

 

なので、令和1年度までの制度だと、共働きの我が家はそもそも所得制限に引っ掛かり、助成金すらもらえなかったと思います。

また市独自の補助金は、もちろん実施していない自治体も多くあるので、今の市に住んでいてラッキーでした。

 

 

ただ、助成金の申請はかなり面倒でした。

まずは大阪府に申請し、その承認が下りてから市に申請します。

 

大阪府への申請は、以下を揃えないといけませんでした。

①府のHPからダウンロードできる申請書

②クリニック等から発行された不妊治療証明書

③夫婦の住民票

④戸籍謄本(夫婦であることを証明する書類)

医療機関が発行した不妊治療の領収書全部

⑥申請書の振込口座のコピー

 

⑤の領収書は全部保管してたのでそんなに困らなかったけど、特に③と④がめんどくさかった…!

マイナンバーカードを持ってるから、コンビニから発行できると思っていたら、本籍が引っ越し前のままで、今住んでいる市と違うせいでコンビニはもちろん今の市役所でも発行できなかった…

なのでわざわざ平日に、前の市の役所まで行って発行してもらいました…

 

なんとか全部書類を準備して、市の保健所に提出すると、助成金の認定および振込は4ヶ月ぐらいかかるとのこと…!なっが!

 

 

ということで、忘れた頃の9月末に大阪府から助成金が振り込まれました。

 

その証明書を持って、今度は市の保健センターへ申請に行き、この前10月末に無事補助金が振り込まれました。

 

私は2回分をまとめて申請したけど、それでも府と市の両方申請しに行かないといけなかったし、時間もかなりかかったし、大変でした…

 

 

今は保険適用になったので、そういう手間もかからないし、さらにハードルが下がったのではないかなと思います。

しかも、保険適用だと3割負担で済むので、単純計算で行くと、保険適用だったら私の場合は自費378,686円ぐらいになり、今回実際に払ったより18万円ぐらい安く済んだ可能性があります。

 

※ただ、不妊治療の中でも、まだ保険適用にならない治療法はあるし、保険適用と同時に助成金制度がなくなったので、保険適用にならなかった部分は全部自費になるので、人によっては保険適用になって自費が高くなってしまった人もいると思います。

私はどれが保険適用でどれが適用でないのかちゃんと把握できてないので、保険適用になってから同じ治療をして自費が安くなったのかは分かりません;

 

 

保険適用になってからの実態は分からないので書けませんが、

これを書くにあたって国の不妊治療の支援事業の変遷を軽く見ただけでも、かなり不妊治療への支援は拡充され注目されてきているなと思いました。

 

 

でも、初めて産科に移った時に衝撃だったのが、妊婦検診の補助金のありがたさ。

 

今って妊婦検診で使える受診券っていうのがあるんですね。

市の保健センターに行くと母子手帳とかマタニティマークとかと一緒にもらえるんですけど、自治体にもよるけどだいたい14回分ぐらいでトータル10万円前後を賄ってくれるクーポンみたいなもの。

 

 

私の場合は、不妊治療クリニックで既に妊娠判定が出ていたので、産科に初めて行った時はもうこの受診券が使えたんですけど、

会計しようとしたら

 

「今日は受診券ですべて賄えていますので、費用はかかりません。」

 

と言われタダで帰ってきました…

 

え!?そんなことあるん!?笑

それまで、不妊治療クリニックに経過観察のため週1回通い、ホルモン剤をもらったりして毎回13,000円ぐらい払ってたので、落差がすごすぎて拍子抜けしました。

 

妊婦になった途端補助めっちゃあるやん…

 

と思ってしまいました。笑

いや、今は保険適用なので不妊治療費ももっと自費安いかもしれないけど…

 

でもヨーロッパの国の多くは、条件を満たせば体外受精も100%保険で賄えて自己負担なしの国もあるようです。

 

それに比べると、日本では保険適用で3割負担のみになったとはいえ、まだトータルで何十万もかかると思います。

少子化が進んでいると言われている中で、日本はまだまだ妊婦や子持ち世帯への支援や力の入れ具合に比べて、不妊治療に対する力の入れ方はまだ少ないなと感じてしまいます……

 

 

あ、ちなみに!医療保険に入っている人は、不妊治療が保険適用になったので、医療保険の給付対象になるかもしれないみたいです。

請求お忘れなく~!(私もこれを知ってたら治療を後倒ししたかもしれない…泣)

 

 

まりの